靴の悩み相談

靴のサイズ選びの基本(3) 踵のかたち

前回、幅、そして "ワイズ"
についてお話させて頂きました。

"幅と言ってもいろいろあります"
とも書きましたが、
今回は"踵"についてお話致します。

  • 1踵(かかと)の幅

シューフィッターにおける計測箇所に、

"踵幅"
というのがあります。

これは、踵の形状を考えると
足からの直接計測はしにくく、
"足型計測"という、
紙に足のアウトラインを写し取る測定をして、紙上で求めます。

では、踵と言ってもどの位置の幅を測るのか。

これは、 踵の後端から、足長の18%の長さの位置(での幅)
と規定されています。

この踵幅が提示されていることは
一般的な靴の販売ではまずありませんので、
お客様方には馴染みが無いかと思いますが…

足の踵幅と、靴における同位置の幅との差が大きければ
フィット感に影響があることは
想像して頂きやすいことと思います。

特に靴の方が幅がある場合
、 踵が抜けやすくなりますので、
実は多くの方を悩ませているポイントかもしれません。。
(抜けやすさについては後述します)

  • 2踵の絞り

メーカーさんと、

『パンプスの良し悪しをどこで見分けますか?』

という話になると良く出てくるポイントが
"踵の絞り込み" です。

(パンプスの種類や用途にはよりますが)
上から見て、後端を含むカーブが大きな弧を描いていたり、
左右にかなり幅がある靴は、
踵の絞り込みが弱いと言えます。

そうすると、歩行の蹴り出し時に
踵が抜けやすくなります。

狭すぎると、足入れはしにくいですが…
しっかり絞れていて、

・靴ベラで履けば問題なく履けること
・過度に強い摩擦とはなっていない

という踵部分(ヒールカップ)の形状であると、
フィッティングとしては安心しやすいと言えます。

  • 3 踵(かかと)のカーブ

また、踵のカーブについては
横から見た場合の縦方向のカーブも大事です。

カーブが浅い → 踵上部での押さえが甘く、踵が抜けやすい

カーブが深い → 上部が踵に食い込む可能性

もちろん、深いか浅いかは
お客様ごとの踵骨形状と靴の形状との相性によってになりますが…
浅くても深くても、フィッティングとして最適でないことは明白です。

正確には履いて見ないとわからないのですが、
1つの目安として覚えて頂けたらと思います。

なお、踵上部の食い込みに関しては、
側面でも後方でも、
少し調整を加えることでかなり改善されることがあります。

気になられている方は
是非お近くのシューフィッターにご相談くださいませ。

ページトップへ