~快適に靴を楽しむなら必見!~ アーチパッドって何?

よく、商品説明に
「アーチパッドが入っています」
と記述されている靴があると思います。

レディースキッドの靴にも、書いてあるもの
結構あります。

でも、詳細なご説明、商品ぺージには書いて
いなかったりもし、申し訳なく存じます…。

ただ、すべてを書こうとすれば、
とても商品ページには収まりきらないのも正直な話。

ということで、2回くらいに渡って、
ある程度わかりやすい範囲にてお話してみたいと思います。

アーチパッドとは、

『 足の裏のアーチを支えるための立体的なパッド 』

とでも定義すれば良いでしょうか。

足裏のアーチといえば、まず「 土踏まず 」が頭に浮かぶと思います。

土踏まずは、アーチ形状であり、
体重や、歩行などの衝撃を吸収するクッションとして
とても大事な役割を果たしています。

従って、この土踏まずが潰れて(下がって)しまうと、

疲れやすい
足裏の衝撃を強く感じる
足部からバランスの左右差が出やすい

…などなど、いろんな影響が出ます。

そうならなければ良いのですし、個人差はあるのですが、
アーチを形成する足の靱帯・腱や筋肉が
伸びたり衰えたりというのは
どうしても多くの方に起きがちなことです。

そのため、土踏まずを少しでも支えて、
足本来の機能を発揮できるようにするのが
アーチパッドの役割です。
(ですので、アーチサポート、なんて言い方をすることもあります)

土踏まずは前足部や踵に較べれば強度が弱い箇所であり、
また歩行に応じて靴の中で足も変形しますから、
柔らかさのあるパッドを入れることが多いのです。
(靴底と一緒で、狙いがある場合には、硬いものを意図して入れる場合もあります)

大抵は中敷の下に入れていますので、パッド自体は見えないと思いますが…
足の内側よりが盛り上がっているので、大抵は見ていただければわかる事が多いと思います。

ちなみに「扁平足」とは、”土踏まず部分が持ち上がっていない”ことを指して言われますが…
足裏には脂肪もついていたり、いろんな組織のボリュームが
人によって異なってはいますので、
外から見えるいわゆる土踏まずの大きさと、
骨格的なアーチの大きさが、必ずしも一致するとは言えません。

ここは勘違いされやすい点かな、とも思います。

ここまではアーチ=土踏まず、と絞って書かせて頂きましたが、
足裏には実は、他にもアーチがあり、全部で3つあります。

  • 1横アーチ
  • 2縦アーチ(内側:土踏まず)
  • 3縦アーチ(外側)

1)横アーチというのは、
各指の付け根の少し身体よりの位置で、
左右に向かって出来ているアーチです。

だいたい、人差し指と中指の間くらいが頂点となっています。

このアーチも土踏まずと同様に、
加重による衝撃を受け止めるクッションとなったり、
運動機能に関わってくるものです。

そしてこれまた同じように、様々な理由で潰れている(潰れてくる)ことがあり、
・歩くと疲れやすい、
・足裏にタコが出来やすい
等など、いろんな影響が出て来ます。

そして、この横アーチの崩れは、
”外反拇指”に繋がるとも言われています。

もちろん、外反拇指につきましては、その原因は
本当に諸説言われていて、100%これ、という解明はまだされていません。

ただ、ドイツ整形靴の世界の話をベースとさせて頂きますと、
少なくとも逆説的に言えば、外反母趾の足は、ほぼ間違い無く
横アーチが崩れている、となります。

いずれにせよ、足に走っている様々な腱のバランスが変わってしまうこと、
それによって、正常な力のかかり具合ではなくなること、
それは想像に難くありません。

そうなれば、少なくとも足の障害に繋がってしまう可能性も多々考えられることです。

この横アーチもまた、パッドによって押上げる事で補正する効果を期待できます。

しかしその位置は、縦アーチに較べればより厳密でないと、
効果もなく、また違和感も出てきてしまいます。

既成靴でも”横アーチがついてます!”
という靴もあります。

ただ上記のような理由にて、適切な位置にアーチを補正できるかは
かなり偶然要素が…
期待するほどの効果を得られることは難しいかもしれません。

縦アーチ

縦アーチは厳密に言えば2つあり、
うち1つ、足の内側に或る方が土踏まずのことです。

もう1つも、足の外側にあって、小指の付け根と
踵の骨を結ぶあたりのアーチを指します。

ただこれは、土踏まずほど、外から見てわかりやすいものではありません。

構成している骨の位置関係上、アーチ構造であり、機能的にも
土踏まずと同じような役割を果たしています。

さて、 これらのアーチを支えるために入れられるのが、アーチパッドです。

靱帯や腱が伸びてしまうことなどから、
骨の位置関係が崩れる、
すなわちアーチが下がってきてしまいます。

それを下から支えてあげることで、
正常な位置に戻し、
衝撃吸収や運動機能などを戻していくことになります。

当然、足の疲れが少なくなったりという実感する効果も出て来ることがあり、
そのために、アーチパッドを入れた靴というのが存在するわけです。

アーチパッド

大抵は樹脂のような、柔らかさのある素材で作られます。

足裏には、様々な腱や筋が通っているため、また足裏の皮膚は強いとは言え、
強い圧迫は避けたいからです。

そして、足裏、靴底は歩行に応じて様々に変形します。
よってこのパッド自体も変形しなければ、
靴の機能を損ねる事だってあり得ます。

これが、
・縦アーチ
・横アーチ
の適切な位置に、適切な大きさで、適切な高さで
入っていると、アーチの補強に効果が発揮されます。

アーチパッド入りの靴を選ぶ、ということは、
足のみでなく、全身の健康に関わってきます。

外からは見えないところではありますが、
こういったところも是非ご覧いただいて
靴選びをして頂けたらと思います。

ページトップへ