靴の悩み相談

『ちょっと合わない靴…への対処(その1:ちょっと当たる)』

試し履きをしてみて、また場合によっては、
「試し履きでは気になることがなかったけど一日履いてみたら少し痛くて…」
などのケース、結構あるのではと思います。

そういった
"ちょっと合わない…"
という場合、我慢しなくても、
靴に少しだけ手を加えることで、だいぶ改善されることがあります。

そんな場合への対処、フィッティング調整などと呼んだりするのですが、いくつかお伝えしていきたいと思います。

① ちょっと当たるんです…

全体的には、快適なんだけど、
指先の横や、爪の上側などが、ちょっと当たって痛いな…ということ、あると思います。

そんな、“1点があたって痛い…”という場合には、
その部分だけを、ポイントストレッチャーという器具で伸すことが出来ます。

勿論、素材によって伸ばせる限度はありますが、革であれば結構伸ばせます。

合成皮革(合皮)でも伸びなくないのですが、やはり全般的には伸縮性に欠け、それこそ、足馴染みが良いとは言えません。

なお革や合皮いずれにせよ、エナメル加工だと、表面が皺になってしまうので…
出来るだけストレッチせずに済む方が良いでしょう。

飾りやデザインによる縫い目がある部分や、スパンコールなどが表面についていたり、 特殊な加工をしてある革によっては、伸すことが難しかったり、 またはほとんど伸ばせない(可能ではあっても、商品に不備が出てしまう)というような事などもあります。

素材的に大丈夫なの…と心配な方は、実際に靴を購入されたお店、または詳しいお店へご相談を頂いた方がよろしいかと思います。

また、伸ばしても当たりや痛みの原因が、単に靴形状の問題ではないこともあります。

足の動き、歩き方によってのことなど…その要因は少し複雑になるので、また別途お伝えしたいと思いますが…

いずれせよ、そういったことの要因が大きいと、伸ばしてもあまり改善しないということはあります。

なお、「ちょっと痛いところがあるので…1サイズ上にします」というお話を聞く事も多くあります。
どんな場合でもそれは「間違ってます!」とは言いきれませんが、基本的には推奨できません。

余裕あるサイズだとフィット感が弱く、靴の中で足が動いてしまうことに繋がり、結果的に足が靴にあたってしまうことになりかねません。 または、当たりは軽減されても、しっかりと足がホールドされないため、他の要因として足に良い状態とは言えないからです。

ですので、靴全体の大きさ、フィット感を変えないままで、接触が強く、気になったり痛みに繋がっている点のみを伸ばすために、ポイントストレッチャーを使う、という対処を選択することが多くあります。

ちょっとあたりがあったときに、単に無理するか、履くのを諦めるかではなく、上記のような対処で、適度なフィット感へ近づけるように是非ご検討頂けたらと思います。

ページトップへ